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『ずく出して戦え!』六文戦士ウェイダー誕生秘話 -後編-

目次

全力お父さん! 尾沼誠司さん 編

上田市のご当地ヒーロー六文戦士ウェイダーは子ども達に大人気! 今となっては懐かしい上田地域の方言と、ユーモアをちりばめたパフォーマンスでイベント会場をいつも盛り上げてくれています。

コロナ禍のため、日頃の活動はSNS(ソーシャルネットワークサービス)が中心ですが「上田城千本桜祭り」や「うえだ眺望フェスタ」など、地域のイベントに積極的に参加しており、今後の活動にますます期待が集まります。

前編の羽地兄弟編に引き続き、後編は六文戦士ウェイダーの企画・造形デザイン&造形担当をされている尾沼誠司さん(諏訪形在住・59歳)にお話を伺います。 尾沼さんも羽地兄弟に負けず劣らずの『ずく』をお持ちでした。

ヒーローショーは経験済みでした

約20年前の尾沼誠司さん(左から2番目)。制作した衣装のクオリティが高過ぎです!

ー尾沼さんはウェイダーにかかわる前から、ヒーローショーに参加していたと伺いました。

はい。もう、かれこれ20年以上前の話になります。子ども達が通っていた幼稚園でのバザーで、お父さん仲間から「簡単なお面と衣装でヒーローショーをしよう」と、お誘いを受けました。「簡単」なはずが、私と妻でかなり本格的なマスクと衣装を作ってしまい・・それを見たお父さんたちのハートに火が着いて、割と本格的なヒーローショーになってしまいました(笑) 

私は10年ほど参加しましたが、ヒーローショーは今でも続いており、幼稚園の名物企画のようになっていますよ。

ー「簡単」では済まなかったのですね(笑)

そうですね(笑) 私達夫婦は子ども達が卒園するまでの5年間、衣装作りと出演を続けました。毎年、バザーの時期は当日までの一週間、ほぼ徹夜の状態でしたよ(笑)

ー徹夜ですかぁ~(汗)

実は、衣装制作と並行して音響も担当しており、衣装制作から離れた後も音響担当はそのまま継続して5年ほどやっていました。

今思ってみれば、自作のお面でのヒーローショーが原点となり、今のウェイダーの活動に繋がっていると思います。

ーす、すごいの一言です! まさに全力お父さんですね。

本格的過ぎる幼稚園のヒーローショー。役者ももちろん本気です!

仕掛人・羽地潤一郎さんとの運命の出会い

尾沼さん(左)と羽地潤一郎さん。上田市立信濃国分寺資料館にて

ー「ねぷた」制作で意気投合

私と羽地潤一郎さんは同じ諏訪形地区に住んでいます。2010年に上田市でねぷた祭りの開催が企画された際は、お互い区の役員をしていました。

諏訪形地区のねぷた制作を任された私と羽地さんは、当然、ねぷたを作った経験などなく(笑) ただ、少しでもいいものを作りたいという使命感が沸き起こり、本場の青森県弘前市からねぷた作りの講師の先生をお呼びし、指導していただいたこともありました。チームを組んでモノづくりをする面白さを体験しましたね。

ーものすごい気合! お二人はまさに「ずく」の塊ですね!

ありがとうございます(笑)お互い元来の凝り性ということもあり、羽地家、尾沼家の家族を巻き込み、連日連夜、休日返上でねぷた制作に没頭しました。

その中で羽地さんからウェイダーの構想を聞き、知らぬ間に巻き込まれてしまいました(笑)

今までの経験と知識を結集し、ウエイダーの衣装制作へ

衣装を体に当て、大きさや動きやすさをチェック

ーウエイダーの衣装制作で苦労されたことはありますか?

衣装制作の経験があったとは言え、前編で羽地さんが言っていたようにCGで再現したウエイダーの衣装のイメージを形にすると、実際は動きにくかったり、視界が狭く足元が見えなかったりと難しさを感じました。

ただ、ウェイダーのアクションシーンは「激しくしない」ことがお約束なので(笑)

多少動きがギクシャクしていても、観客の皆さんにはそれも味として楽しんでいただいています。

ー大切な衣装ですから、壊れてしまったら大変ですね。

そうですね。ただ、10年続けていると衣装のあちこちに傷みが出てきます。補修しながらやりくりしていますが、あと、どのくらいもつか・・。

テレビ放送されている特撮ヒーローや戦隊ものは一年で交代しますよね。アクションが激しいということもありますが、衣装や小物の寿命の限界は一年なのかなと思って見ています。

ー裏方さんの努力があってこそ、10年も続けることが出来るのですね。

ウェイダーの活動でのやりがいは?

自分たちがやりたいことをやっている。シンプルですが、これがウェイダーの良さであり、やりがいなのかなと思っています。

一般的なご当地ヒーローは自治体公認が多い中、ウェイダーは上田市非公認のご当地ヒーローです。自分達らしさを追求できるので私たちにとっては居心地がいいですね。それに、公認になると手を抜けないですし(笑)

ー自分たちらしさを大切にしているのですね。素敵です!

ありがとうございます。他には、ショーやイベントの時に大きな声援をいただいたり、ファンの方やお子さん達からお手紙やプレゼントをいただく時は嬉しいですね。

ウェイダーに期待してくれていると感じますし、もっと頑張ろうという思いになります。

ファンの皆さんへのメッセージや今後の抱負をお聞きかせください

私達と一緒に地域を盛り上げましょう!

ー羽地潤一郎さんお願いします。

羽地さん:六文戦士ウェイダーを応援してくださり誠にありがとうございます。皆さんの温かい声援が本当に励みになっています。

私自身について少し触れると、総合プロデューサーとして10年携わり、当たり前ですがその分の年を取りました(笑)

今後は、引き続きイベントに積極的に参加すると共に、後進の育成にも力を入れたいと思っています。個人的には、ウェイダーがタレントの大泉洋さんのように、地元に愛されるキャラクターに育っていって欲しいと願っています。

一昔前と違い、今は地方で暮らすことに価値を見出している若い子たちがたくさんいるように感じています。

そんな子たちが地元を盛り上げる手段の一つとして、ウェイダーの活動を選んでくれたら最高ですね。本気でバカになれる方! お待ちしています。

ー尾沼誠司さんお願いします。

尾沼さん:いつも温かいご声援をいただき誠にありがとうございます。小さなお子さん達から励ましのお手紙をいただくと、続けてきてよかったなとしみじみ思います。

私も羽地さんと同様ですが、今後もイベント活動に積極的に参加することはもちろん、スタッフの拡充にも力を入れたいと考えています。

私は、誰しも変身願望があるのではないかと思っています。仮面をかぶりステージ上でパフォーマンスをすることがいかに気持ちいいことか(笑) 是非味わって欲しいですね。

また、私たちには10年間続けたノウハウが蓄積されています。役者だけではなく、裏方やシナリオライターなど、幅広く活躍していいただける環境がありますので、まずはお試しからでも大丈夫です。非日常を一緒に楽しみましょう! 

ーお二人の「ずく」には本当に頭が下がります。一緒に活動してみたい! 話を聞いてみたい! と思った方は、ウェイダー公式SNSまでお問い合わせください。六文戦士ウェイダー、今後も目が離せませんね!!